WEKO3
アイテム
有機性資源の利活用を促進するための支援策 -牛ふん尿の堆肥としての利用を例として-
https://doi.org/10.24514/0002000071
https://doi.org/10.24514/00020000710fde0f89-66f5-486c-aef7-b4609cda0417
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
---|---|---|
TRNIREJ203_47-56.pdf (242 KB)
|
© 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
National Agriculture and Food Research Organization, Japan |
Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper_03(1) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
公開日 | 2024-03-13 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 有機性資源の利活用を促進するための支援策 -牛ふん尿の堆肥としての利用を例として- | |||||
言語 | ja | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Measures of Support to Promote a System for Utilization of Organic Resources A Case of Livestock Manure Utilization | |||||
言語 | en | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.24514/0002000071 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
著者 |
清水, 夏樹
× 清水, 夏樹 |
|||||
抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | Various participants are concerned with the regional utilization of livestock manure as compost. The purpose of this report is to determine the relationship between concerned participants and influential properties at 4 stages (manure production-transportation, composting, using compost on agricultural land and selling agricultural products), and to discuss effective measures of support for a utilization system. Based on the conceptual image of a utilization system, the properties of concerned participants and influences were detailed from surveys of 3 cases. Not only manure production-transportation and composting (number of livestock farmers, scale and type of management and transportation system, etc.), but also using compost on agricultural land (placement of composts and kinds of agricultural products) affected the scale of the utilization system. Similarly, the properties of the concerned participants such as livestock farmers, composting facilities, farmers, administrative sector and nonprofit organizations (NPO) were investigated in the case study of Ichijima-town in Hyogo prefecture. In particular the role of the administrative sector was important at the composting stage. Additionally, the certification of specially grown agricultural products and preparation of various channels for the sale of agricultural products promoted the use of compost on farms. In this stage, the NPO supported farmers with a guide of the certification system and provided a pickup point for agricultural products. In the case of manure composting at one facility, livestock farmer support with labor for manure transportation and disposal costs promoted the manure production-transportation stage. At the composting stage, quality and cargo style of composts required the support of compost users and public financial support was essential. At the stage of selling agricultural products, as with Ichijima-town, the NPO promoting mutual relations between composting facilities, farmers and consumers should be the target of support from concerned participants. |
|||||
言語 | en | |||||
抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 農村で発生する有機性資源,中でも家畜ふん尿は,かつては地域資源として積極的に農産物等の生産に利用されてきたものの,近年では悪臭,水質汚濁,地下水汚染などの環境問題を引き起こす原因となっているため,適切な処理が求められている。一方で,循環型社会の形成や安全・安心な農産物への消費者の関心が高まってきており,家畜ふん尿の堆肥としての資源利用が注目されている。 本稿では,家畜ふん尿の中でも発生量の多い牛ふん尿を取り上げる。牛ふん尿を堆肥として利活用するシステムには,ふん尿の排出,収集運搬,堆肥化,堆肥の施用などいくつかの段階が含まれる。また,各段階には,畜産農家,自治体や民間業者,JAや耕種農家等,多くの人や組織が関与する。本稿では,牛ふん尿の利活用システム全体をいくつかの段階に分け,それぞれの段階を「ステージ」と呼ぶ。また,各「ステージ」に関わる人や組織・団体(自治体も含む)を「主体」と呼ぶこととする。以下,「ステージ」,「主体」については特に括弧を用いずに表記する。 各ステージにおいて,主体は,そのステージを推進するための原動力である。また,一つのステージに複数の主体が関わる場合や次のステージへの円滑な移行のために,主体間の連携が欠かせない。有機性資源の利活用を促進するために,これらの主体の個別活動や相互連携を支援していく必要がある。 駄田井ら(2000)では,地域内の畜産農家の条件や堆肥需要水準,自治体の農業助成などの外的要因が堆肥化施設の利用率に与える影響が分析されている。また,堆肥生産に対する経済的な側面からは,自治体の政策や事業体による投資などの支援に伴う各主体の経済余剰変化が分析されている(佐藤,2 0 0 2)。しかし,会田(1992)が指摘するように,有機性資源(会田によれば農村廃棄物)の利活用システムの構築においては,環境保全や地域社会活性化などの効果も視野に取り入れる必要があり,有機性資源の利活用システム全体を見通した支援策が必要である。 藤科(2004)は,有機性資源の堆肥化により一般家庭(生ごみ排出者),畜産農家(家畜ふん尿排出者),稲作農家(副資材排出者,堆肥利用者)が連携し,地域農業振興が図られた山形県立川町の事例をとり上げている。この事例では,減農薬・減化学肥料栽培米生産による稲作農家の収入増加や畜産農家のコスト低減など,主体の活動・連携が,地域資源循環システムにおいて効果を発揮したことが実証されている。 政策面においても,2003年度より実施されてきたバイオマス利活用フロンティア推進事業により地域のバイオマス利活用におけるソフト支援が進められてきた。本稿の表題にかかげた支援策とは,地区レベルで実際にどのような主体がどのように支援事業を利用するかである。特に2005年度より実施される「バイオマスの環づくり交付金」は,地域の自主性・裁量性が重視され,地域提案型の事業も可能である。しかし,各事業実施地区の社会経済的実態に即して,どのような具体的な方策がありうるのかについては,先進的事例は見られるものの,その判断要素や方法が整理されているわけではなく,研究の蓄積が望まれるところである。そこで本稿では,牛ふん尿を堆肥として利活用するシステム(以下,牛ふん尿利活用システム)において主なステージに関わる主体に着目し,その特性と主体間の相互影響を整理した。そして,牛ふん尿の堆肥化を軸に地域農業振興を図った先進的な事例である兵庫県の旧市島町を中心に実態調査を行い,その結果に基づいて有機性資源の利活用を実践するための具体的な支援策を示した。 調査実施および本稿執筆にあたり,受入研究機関である独立行政法人農業工学研究所地域資源部の高橋順二部長,資源循環研究室の柚山義人室長や中村真人研究員ほか研究室の方々,および,市島町をはじめとした現地の関係者の方々に多大なご協力を頂いた。ここに深く感謝の意を表する。なお本稿は,文部科学省科学研究費補助金(特別研究員奨励費)による成果である。 |
|||||
言語 | ja | |||||
書誌情報 |
ja : 農業工学研究所技報 en : Technical report of the National Research Institute of Agricultural Engineering 巻 203, p. 47-56, 発行日 2005-03-31 |
|||||
出版者 | ||||||
出版者 | 独立行政法人農業工学研究所 | |||||
言語 | ja | |||||
出版者 | ||||||
出版者 | NATIONAL INSTITUTE FOR RURAL ENGINEERING INDEPENDENT ADMINISTRATIVE INSTITUTION | |||||
言語 | en | |||||
ISSN | ||||||
収録物識別子タイプ | ISSN | |||||
収録物識別子 | 0915-3314 |